工業洗濯という言葉を聞いたことがありますか?
「工業洗濯(工業ランドリー)」という言葉をご存知でしょうか?
病院の白衣や食品工場のユニフォーム、ホテルのシーツなど、大量の衣類やリネン類を衛生的に保つために欠かせない洗濯方法です。
しかし、一般的な服や資材をそのまま工業洗濯にかけると、「一回で縮んでしまった」「ゴムが伸び切ってボロボロになった」というトラブルが頻発します。
この記事では、工業洗濯の定義や家庭洗濯との違い、衣類やゴム紐などの資材に与える影響について分かりやすく解説します。
2. 工業洗濯とは?(基本の定義)
工業洗濯とは、医療用白衣、食品工場や各種作業着、ホテル・病院のリネン類などを職場で回収し、専門のクリーニング業者(リネンサプライ業者や工業ランドリー業者)が業務用大型機械を使って大量に一括処理する洗濯方法のことです。
単に「汚れを落とす」だけでなく、「高いレベルでの殺菌・消毒・滅菌」を目的としている点が大きな特徴です。
3. 家庭洗濯・商業洗濯との「3つの違い」
工業洗濯は、私たちが家で行う「家庭洗濯」や、街のクリーニング店が個人向けに行う「商業洗濯(ドライクリーニング等)」とは条件がまったく異なります。
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項目
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家庭洗濯
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商業洗濯(一般的なクリーニング)
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工業洗濯(工業ランドリー)
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主な目的
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日常的な汚れ落とし
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個人の衣類を型崩れなくきれいに洗う
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大量のユニフォーム等の徹底的な洗浄・殺菌
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洗浄温度
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常温 〜 40℃以下
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常温 〜 40℃前後
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60℃ 〜 70℃以上の高温
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洗剤・薬剤
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中性 〜 弱アルカリ性洗剤
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ドライ溶剤、マイルドな洗剤
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強アルカリ洗剤、塩素系漂白剤、殺菌剤
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乾燥・仕上げ
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自然乾燥、家庭用乾燥機
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自然乾燥、アイロン、軽プレス
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高温のタンブラー乾燥、強力な熱プレス
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① 圧倒的な「高温洗浄」
工業洗濯では、皮脂汚れや油汚れを強力に分解し、菌を死滅させるために60℃〜70℃以上の熱湯で洗浄することが一般的です。
また、場合によっては、80℃以上の高温のお湯ですすぎをする場合もあります。
② 強力な「洗剤と薬剤」
頑固な汚れや血液、油分を落とすため、一般的な洗剤よりも強力な強アルカリ洗剤や塩素系漂白剤が使用されます。
③ 過酷な「乾燥・仕上げ工程」
洗濯後は、効率よく大量に乾かすために高温のタンブル乾燥(乾燥機での熱風乾燥)や、一気シワを伸ばす高温のロールプレスが行われます。
4. 工業洗濯が衣類や資材(ゴム紐など)に与える影響
工業洗濯は非常に衛生的である反面、衣類やパーツにかかる負荷(機械力・熱・薬品)は想像以上に過酷です。「工業洗濯非対応」の製品を洗ってしまうと、以下のような問題が発生します。
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生地の激しい縮み・色落ち:熱や強い漂白剤により、生地が縮んだり色あせたりします。
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ボタンやファスナーの破損:大型ドラム内での強い叩き洗いや、プレスの熱で変形・破損することがあります。
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ゴム紐の劣化(伸びきり・中折れ):
一般的なゴム紐(天然ゴムや未対応のポリウレタン)は熱と薬品に弱いため、数回の工業洗濯やタンブラー乾燥でゴム糸がプチプチと切れ、ダルダルに伸び切ってしまいます。 また、ウエスト部分の中でゴムが捻じれたり、中折れして波打ってしまう原因にもなります。
5. ユニフォームや業務用製品には「工業洗濯対応」の資材が不可欠!
毎日何度も工業洗濯を繰り返すユニフォームや作業着、医療用資材には、「工業洗濯対応(耐工業洗濯性)」と明記された耐久性の高い生地や資材を選ぶことが鉄則です。
特に、ウエストや袖口などに使われる「ゴム紐」は、製品の着心地や寿命を左右する重要なパーツです。
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ドライクリーニングや高温タンブラー乾燥に耐える設計か?
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何度も洗濯しても捻じれや中折れが起きにくいか?
こうした過酷な条件をクリアできる、確かな品質の国産ゴム紐(織ゴム・編ゴムなど)を採用することが、最終的な製品の寿命を延ばし、クレームを防ぐことに繋がります。
6. まとめ
工業洗濯は、高温・強アルカリ・高温乾燥という衣類にとって非常にタフな環境で行われます。ユニフォームや業務用繊維製品を企画・製造する際は、デザインだけでなく「工業洗濯に耐えられる設計・資材選び」ができているかが成功の鍵を握ります。
「洗濯したらゴムがすぐにダメになった」「ドライクリーニングや乾燥機に強い平ゴムを探している」という場合は、専門知識を持ったメーカーに直接相談し、最適な資材を選ぶようにしましょう。
工業洗濯には、高耐久性のポリウレタン弾性糸仕様のゴム紐を使用してください。
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越野勤(こしのつとむ)は、石川県かほく市にある1935年創業で90年の歴史のゴム紐製造販売の有限会社津田産業直販部(かほく支店)の営業部長・問合せ担当で、サイト運営者・著者・ゴム紐の権威、専門家・ゴムプロ:gomuproです。
年齢は68才です。(2026年現在)
1980年に信州大学繊維学部繊維工学科卒業で、大学時代の4年間は、糸や繊維、ゴム紐、織物・編物・製紐・染色・プリントの勉強をしました。広幅織物製造工場で、撚糸、整経、製織等。細幅織ゴム、編ゴム製造工場でカバーリング、生産、染色、品質管理、生産管理、在庫管理の作業等。製紐工場で製紐を学び、営業、インターネット販売をするなど、約55年間ずっと、繊維業界で企画・製造・販売・マーケティング(販促)の仕事を経験してきました。
現在、㈲津田産業直販部でゴム紐の企画、製造販売、マーケティングを担当しています。(約9年間)
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