- 織ゴム(織りゴム)とは何ですか?
- 織ゴムの読み方は?
- 織ゴムの幅・サイズは?
- 織ゴムをゴム紐の分類表で見ると?
- 織ゴムとゴム紐、平ゴムの関係はどうなっていますか?
- 織ゴムの用途・使い道と特徴
- 織ゴムの英語表記について
- 織ゴムの製造方法・製造工程
- 織ゴムの種類について
- 織ゴム(織りゴム)の使い方・縫い方
- 織ゴム(織りゴム)の端処理・ほつれ防止
- 織ゴムの表と裏について
- 織ゴムの裏表の見分け方について
- 織ゴム・ゴム紐の事で困り事等がある場合は、何でも気軽に質問・ご相談ください。
- 津田産業は全国シェアNo.1の「石川県かほく市」の高品質・高耐久性のゴム紐をメーカー直販にてお届けします
- ㈲津田産業の創業88年の歴史と経験がお客様への信頼・信用の証拠です
- 津田産業は安心・安全なゴムひもの専門店を目指します
- お問合せはこちらから
織ゴム(織りゴム)とは何ですか?
織ゴム(織りゴム)とは、ニードル織機等の織機を使用して経糸の中に等間隔にDCY(ダブルカバードヤーン)という横巻ゴムを入れて緯糸にて織りあげて製作する平断面のゴム紐(平ゴム)の1種です。
(尚、一部の製品では横巻ゴムを材料として使用せず、弾性糸に糸を巻かずにそのままベア(裸)で使用する場合もあります。)
織ゴムの読み方は?
織ゴム(織りゴム)の読み方は「おりごむ」です。
特徴としては、織ゴムの厚みは、(一般的には)コールゴムや編ゴムに比べると厚いです。
そして、織ゴムが、経て方向に伸びるのは、多くの経糸の中に等間隔に弾性糸(ゴム糸)を配置し設定した伸度で伸張した状態で緯糸を入れて織機上で織り上げてその後フリーにして縮ませることで伸びのある織ゴムとなります。
伸び率は、設定や規格により織機上で自由に設定できますが、衣料用の場合の伸び率は約2.4倍~2.5倍が一般的です。
織ゴムの幅・サイズは?
織ゴム(織りゴム)の幅・サイズは一般的に約7ミリ~約300ミリ程度です。
上の画像は、織ゴム(織りゴム)のサンプルの拡大画像です。
織ゴムをゴム紐の分類表で見ると?
上の画像は、ゴム紐(ゴムひも)の分類表です。
織ゴム(織りゴム)は①のオレンジ色の部分です。
織ゴムとゴム紐、平ゴムの関係はどうなっていますか?
細幅のストレッチ製品の中ではゴム紐(ゴムひも)が一番大きな集合です。
そのゴム紐の集合の中に平ゴム(平断面のゴム紐)が含まれ平ゴムの集合の中に織ゴム(織りゴム)が含まれます。
これをまとめて分かりやすく数学の集合の記号の「⊇」を使って説明すると
ゴム紐(ゴムひも) ⊇ 平ゴム ⊇ 織ゴム(織りゴム)
のようになります。
これを図で表すと以下のようになります。
上の画像は、ゴム紐と平ゴムと織ゴムなどの集合の関係性を分かりやすくした図です。
織ゴムの用途・使い道と特徴
織ゴム(織りゴム)の用途・使い道としては、一般的には、スーツや礼服などの、フォーマルな洋服よりも、スポーツウエアやカジュアルな洋服のウエストなどに使用されるストレッチインサイドベルト・ウエストゴム(洋服の中に入れて縫い込みます)や袖口や裾に使われるストレッチテープや下着用(表に出ているので織ゴムや編ゴムそのものとして使用されます。表使い)洋裁や手芸用などに使われます。
特徴としては、数十年前は細幅織機にて、シャトル(shuttle:漢字で書くと、杼「ひ」と読みます。
両端が尖った舟のような形をしたものです。日本語の発音では、シャットルという方もいます)の中に緯糸を巻いた管を入れて、文字通り往復運動にて織っていました。
(シャトルを叩いて緯糸を送る形方式のため、生産時は、非常に音が大きいです。この音がバッタン、バッタンと聞こえることから、石川県かほく市では、この工場のことを、その昔「バッタン」という方が多かったです。)
この方式で生産した織ゴムはの両耳(両方の先端部)の組織は全く同じです。
(最近では)ほとんどの生産者が、ニードル織機という革新織機を使用します。
ニードル織機で、織ゴムを織るときは、左側からウエフトニードルに緯糸を通して右側のベラ針に渡して片側を編んで作っていきます。
ウエフトニードルは、ジュラルミンのようなアルミニウム系の軽合金で作られていて、シャトルに比べると非常に軽いので、ニードル織機の生産スピードは、(ニードル織機の織り幅にもよりますが、)一気に約10倍以上となったのです。
デメリットとしては、片側が編みのため、微妙に両側の耳(先端部)の組織が違うことと、編みの形式にもよりますが、緯糸を、引っ張ると連続的にホツレ易いということです。(対策としては、ベラ針側での糸を絡ませる等の編みのシステムを変えることです。)
織ゴムの英語表記について
織ゴムを英語で書くとElastic Webbingとなります。
輸出の場合に書類に書く必要があるので織ゴム(織りゴム)の英語表記について一般的な英文名を掲載します。
ポリエステル/ポリウレタン 製の織ゴム :Polyester And Polyurethane Elastic Webbing
織ゴムの製造方法・製造工程
織ゴムはニードル織機を使用して、上下運動をして開口する経糸やDCYの間に左側からウエフトニードルを差し込んで、右側のベラ針に引っ掛けて編む形で織ります。
製造方法の詳細は、織ゴムの製造方法・製造工程の記事をご覧ください。
上の画像は、織ゴムの製造・加工の仕組図です。
織ゴム(織りゴム)にも、いろんな種類の織ゴムがあります。
以下に紹介いたします。
織ゴムの種類について
ムシロタック
ムシロタックは、主に衣料用の洋服の中に入れて使用される織ゴムで、洋服の上からは見えません。
経糸、緯糸、DCY(横巻ゴム)のそれぞれが、太いものを使用し織ゴムの表面は凸凹していて、ゴザ(茣蓙)や畳表のように平らではなく、ムシロ(筵)のように見えるので、この名前が付いています。
ムシロタックの場合は、平織のため、DCY(ダブルカバードヤーン)が表面に顔を出します。
緯糸が太いので、生産スピードが一般的に早くて経糸やDCYも切れにくいのでコスト的には、比較的安価な織ゴムです。
カラー展開は、一般的には、生成、黒色の2色の場合が多いです。
幅・サイズ展開は、10ミリ~80ミリ幅くらいが一般的です。
(100ミリくらいまでは、サイズ展開がある場合もありますが別注生産となる場合が多いです。)
上タック(エステル上タック)
ムシロタックと同様に、主に衣料用の洋服の中に入れて使用される織ゴムで、洋服の上からは見えません。
経糸、緯糸、DCY(横巻ゴム)のそれぞれが、細いものを使用し織ゴムの表面はムシロタックに比べると比較的平らできれいで上質であるということで、上タックという名前が付いたものと思われます。
上タックは、見た目がきれいなので、腰痛ベルトなどで表使いをする場合もあります。
織り方は、ハカタ織りという織り方で、通常は、DCYは表面からは見えず、経糸・緯糸のみが見えるというような感じです。
経糸やDCYが細いので、それぞれの本数が多く、緯糸も細いので生産スピードもムシロタックに比べると遅くなり、同サイズで同じ伸度のムシロタックに比べると、コスト的には高くなります。
カラー展開は、生成、黒色の2色の場合が多いです。
幅・サイズ展開は、10ミリ~80ミリ幅くらいが一般的です。(100ミリくらいまでは、サイズ展開はありますが別注生産となる場合が多いです。)
昔(約20~30年前)は、糸の素材は、レーヨン(スフ)が普通でしたが、耐候性や擦れて白化するなどの問題点から、素材は、汎用繊維のポリエステルに徐々に変わってきました。
経糸・緯糸にポリエステル糸を使用した上タックを特別に「エステル上タック」と呼ぶ場合があります。
ポリエステル織ゴム(ポリウレタン使用)
ポリエステル織ゴムはポリエステル糸とポリウレタン弾性糸を使用した、しっかりした平ゴム(織ゴム)です。
少し細めの経糸と緯糸を使用して糸密度が大きめで製作しています。
衣料用として、最も一般的に使用されます。
カジュアルな洋服(特にアウター)のトップス(上衣、上着)やボトムス(スカート、パンツ等)のウエスト部分や袖口、裾部分に、インゴムとして、総ゴムや脇ゴムとして使用します。
また、表面はハカタ織りでDCYが分かりづらいようになっていて平らできれいなので、表使いでの使用も可能です。
ポリウレタン弾性糸を使用しているので、ドライクリーニングOKです。
また、ポリウレタン弾性糸を使用しているので、耐候性、耐久性に優れています。
ポリエステル織ゴムのカラー展開は、生成と黒色の2色です。
幅・サイズ展開は、15ミリ、20ミリ、25ミリ、30ミリ幅です。
それよりも幅広のサイズが必要な場合は、ご相談ください。
カジュアルゴム(片面綾織りゴム)
カジュアルゴム(片面綾織りゴム)は、厚みが、約1.8ミリ程度と厚みが大きいタイプの織ゴムです。
一般的には、表面(綾織り)と裏面(平織り)の織組織が違う片面綾織ゴムのことを言います。
ムシロタックや上タックが、伸度(伸び率)が、約2.3倍~2.5倍なのに対して、カジュアルゴム(片面綾織りゴム)の伸度(伸び率)は、約2倍と少なめです。
用途・使い道としては、サスペンダーやカジュアルなウエストベルト、弁当箱のラッピング(ランチベルト・ランチバンド)などに使われます。
カラー展開は、織ゴムをそのまま製品として使用するので、カラー展開が豊富で約40色と豊富です。
幅・サイズ展開は、15ミリ~50ミリ幅の場合が一般的です。
メンズトランクスゴム
メンズトランクスゴムは、名前の通り、男性の下着であるメンズトランクスのウエスト部分の内側に使用するために、専用として製作された織ゴムです。
トランクスゴムは、メンズトランクスの内側にそのまま縫い付けるので、肌に触れるということで、肌に触れる部分を経糸を浮かせて、パイル状のラインにしてあります。
そのため、タオルのような風合い、柔らかさ、肌触りです。
パイルのラインは2本、3本、5本などいろんなパターンがあります。
その裏面は平織りとなっています。
幅・サイズは、30ミリ程度(32ミリなど)が多いです。
当社の販売しているトランクスゴムのカラー展開は約9色です。
伸びるB面ファスナー(オリタッチ)
伸びるB面ファスナー(オリタッチ)は、面ファスナーのB面であるテープが約2倍伸びる織ゴムというようなアイデア商品です。
片面が面ファスナーのパイルとなり、その裏面は、平織りや袋織りの平らな織ゴムの表面となります。
伸びるB面ファスナー(オリタッチ)の片端に、A面ファスナーを縫い付ければ、フリーサイズでの締め付けが可能な伸縮する結束バンドとなります。
幅・サイズ展開は、20ミリから100ミリ幅でカラー展開は8色です。
特長としては、パイル用の糸に特殊なフィラメント糸を使用しているので、A面ファスナーと脱着を繰り返しても毛羽が立ちにくいです。
ポリエステルカラー織ゴム(ポリエステルカラー平ゴム)
ポリエステルカラー織ゴムは、先染めのポリエステル糸を使用して、ストレッチカラーインサイドベルトとして製作したカラー織りゴムです。
衣料用のインゴムとしては、内側が透けて見えるような薄い生地(オーガンジー)の洋服の内側に使用したり、表使いとして、ラッピングバンドや見分けバンド等の包装資材などに使われます。
定番品の幅・サイズ展開は15ミリ、20ミリ、25ミリ、30ミリです。
カラー展開は12色です。
ボタンホールゴム(織ゴムタイプ)
ボタンホールゴム(織ゴムタイプ)は、通常のニードル織機とは違い、ニードルが上下に2本の特殊な機械(ダブルニードルの織機)を使用します。
真ん中で折り曲げて、2重のテープを定期的につなげるように織り上げます。
編タイプのボタンホールゴムと違い、厚みのあるしっかりとしたストレッチテープです。
用途は、少しずつサイズが変わっていくようなマタニティやベビー服、子供服のウエストに用いられることが多いです。
特殊用途としては、ボタンを使用したラッピング用品に用いられることも時々見られます。
幅・サイズ展開は、15ミリ、20ミリ、25ミリ幅です。
また、別途、20ミリ幅限定でカラーボタンホールゴムを販売しています。
パジャマゴム(織ゴムタイプ)
パジャマゴム(織ゴムタイプ)は、ポリエステル糸と天然ゴム糸または、ポリウレタン弾性糸を使用した、(ゴム糸を細くしたり、本数を少なくしたり、設定伸度を大きくして設計・製造しているので)伸びが大きくて(約2.5倍)、ソフトなパワーの平ゴムです。
文字通りパジャマに使用されることを想定して作られた(しめつけの力が弱めの)着用感の良い平ゴムです。
織タイプの場合は(コストの関係から)ムシロ織りで製作される場合がほとんどです。
パジャマゴムは、織組織からセパレートという名称で呼ばれる場合があります。(略称は、セパです)
カラーは、生成色のみで、幅・サイズは、10ミリ~18ミリの各種です。
(メーカーさんによって、多少の違いはありますが)10ミリ、12ミリ、15ミリ、18ミリなどのサイズ展開をする場合が多いです。
ジャガード織ゴム
ジャガード織ゴムは、普通のニードル織機ではなく、ジャガード織機にて生産します。
ニードル織機では、綜絖(ヘルド)に経糸を通して、その上下運動にて綾織り等の柄出しをしますが、綜絖枠の枚数には限度があるのでその模様には限りがあります。
ジャガード織機には、ジャガードのフックが数多くあるので、そのフックに経糸(色糸)を通して、その先染めした色糸の上下によってオリジナルデザインの模様やロゴ・柄を出すことができます。
現代では、経糸を1本ずつコンピューター管理にてソレノイドを作動させて、(フックの上下運動にて)開口・柄出しをします。
幅・サイズ展開は、15ミリから50ミリ程度で、カラーは2色から4色程度を選んで製作します。
上の画像は、ジャガード織機の写真です。
オレンジ色の釣り糸で経糸(色糸)を上下させ柄出し(ロゴや模様を出します)をします。
ボクサーパンツ用織ゴム
ボクサーパンツ用織ゴムは、ボクサーパンツのウエスト部分に使用される織ゴムです。
一般的には、先染めのウーリーナイロン糸等を使用して、製作します。
肌に触れ、表に見えるので、伸び率は、伸びが大きくて(約2.5倍)ソフトなパワーで細い糸を使用した肌触りと着用感のよい織ゴムです。
幅・サイズ展開は30ミリ、35ミリ、40ミリ幅が多いです。
胛ゴム(甲ゴム)
胛ゴム(甲ゴム:こうごむ)は、先染めのポリエステル糸と、かなり太めの天然ゴム糸にて織られた織ゴムです。
用途については、「胛ゴム(甲ゴム)」という名のごとく、(特にメンズの)靴やシューズの足の甲の部分に用いられます。
かなり太めのゴム糸を使用しますが、全体の厚みはそれほどなく、普通の衣料要の織ゴムに比べると、非常にパワーが強くて(超ハイパワー、超強力)、細めの緯糸で、しっかり織り込んであるので、カチッとしまった感じの固めの風合いで厚みの薄い織ゴムです。
胛ゴムが付いている靴は、力を入れれば、(靴紐がないのでそれを緩めなくてもいいので)簡単に横方向に広がるので靴が履きやすくなります。
幅・サイズ展開は5ミリ~150ミリ幅です。
極薄ハイパワー織ゴム
極薄ハイパワー織ゴムは、(女性のパンティストッキング等に使用されるような)極細のウーリーナイロン糸と極細のSCYを使用した、極薄で超ハイパワーの平ゴム(織ゴム)です。
極細の経糸と緯糸と極細のSCYを使用して糸密度が非常に大きめで(密集して)製作しています。
極薄の腰痛ベルト等の医療資材や、ストレッチ運動や体操用のベルトなどとして使用します。
幅・サイズ展開は、60ミリ、100ミリ幅の2サイズで、カラー展開は、黒色、ベージュ色、薄グレー色の3色です。
ナイロン糸とポリウレタン弾性糸を使用しているので、ドライクリーニングOKです。
また、ポリウレタン弾性糸を使用しているので耐候性、耐久性に優れています。
段織ゴム
段織ゴムは、緯方向での約5ミリ幅の周期的な凹凸のある(模様やデザイン)のある織ゴムです。
昔ながらの緯密度を大きくしてカチッと締まってしっかりした織ゴムですが、伸びは約2.4倍あります。
表使いの装飾等に使用されるような織ゴムです。
バインダー織ゴム
バインダー織ゴムは、別名として、中折れストレッチテープ、中折れストレッチパイピングテープ等があります。
真ん中に、折れ目用の厚みの薄い筋があり簡単に折れ曲がることができる織ゴムです。
主に伸びる生地の縁取り・補強用のストレッチテープです。
下着や腰痛ベルトなどの縁取り、補強用に使用されます。
極薄のものや普通の厚みのものなどの各種種類があります。
マイクロテープ
マイクロテープは、生地の裁断面を隠し見栄えを綺麗にし、また、洗濯等による生地のホツレや伸びきりを防止する用途で 使用する目的で企画された商品です。
従来は、「伸び止めテープ」や「補強テープ」と言う用途で使用することが多くて、市場に流れている商品の伸びはほとんど2.2倍前後 の規格がほとんどでした。
マイクロテープは、厚みが、約0.58ミリと超極薄ですが、伸びが約2.4倍と大きく伸びます。
最近流行の極薄のストレッチ生地にも使用可能です。
マイクロテープには、シングル平テープ(リボン状)と2つ折れタイプの2種類あります。
サスティナブルな織ゴム(コットン/天然ゴム)
OC-Fは、オーガニックコットンを使用したサスティナブルな織ゴムです。
エコテックススタンダード100の認証を受けています。
20ミリ、25ミリ、30ミリ幅のサイズ展開で生成1色のみのカラー展開です。
織ゴム(織りゴム)の使い方・縫い方
織ゴムは、表使いでも、インゴムとしてでも。また、総ゴム使いでも、一部のみに使用する脇ゴム使いでも、何でも使用可能な万能の平ゴムです。
表使いでの端処理は、織ゴムの先端部を折り曲げて、ほぼ全幅で返し縫いをしてください。
1往復すれば大丈夫だと思います。
インゴムで総ゴム使い(リング加工)の場合もほぼ全幅でしっかりと返し縫いをすれば大丈夫です。(「Z」の文字のように縫ってください。)
ミシンで織ゴムを縫って、中のゴム糸・弾性糸(DCY)が表面に飛び出てしまう場合は、針の先端が少し丸い(尖っていない)針を使用してみてください。
織ゴム(織りゴム)の端処理・ほつれ防止
織ゴム(平ゴム)の端処理に関しては、基本的には縫製加工をお勧めします。
どんなやり方かというと、織ゴムの先端部をハサミで切って、先端から少し入った所で折り返して先端部のすぐ近くで全幅を往復して直線縫いをします。
縫製加工の他には、下記の2つの方法があります。
1:(永久的な始末ではないですが)ほつれ防止のため、(熱可塑性の繊維の場合)ハサミで切った後に、切り口に半田ごてを当てて、熱溶融後固着させる方法もあります(先端をガス・ライターの火やロウソク・アルコールランプの火に(ある程度離して)当てて溶かすという方法も可です。)
2:(同じく永久的な始末ではないですが)ほつれ防止のため、織ゴムの切り口にボンド(接着剤)を付ける方法もあります。
織ゴムの表と裏について
上タックやムシロタック、ボタンホールゴム、ポリエステル織ゴムなどのほとんどの織ゴムには、裏表の違いはありません。
カジュアルゴム(片面綾織ゴム)、メンズトランクスゴム(片面パイル織ゴム)や段織ゴム、ジャガード織ゴムなどは、表と裏の織組織や風合い、柄や模様が違います。
編ゴムには、裏表があります。
コールゴムには、裏表はありません。
織ゴムの裏表の見分け方について
織ゴムや編ゴムなどの平ゴムの裏表の見分け方というのは、特にありません。
しっかりと目視すれば、織組織や風合い、模様などが違うのが確認できます。
表面と裏面を2つ並べて、しっかりと見比べれば、違いは分かると思います。
画像は、トランクスゴムの表裏です。(上がパイルの多い表。下は表面が平らな裏になっています。)
カラー織りゴム、ムシロタック、上タック、カジュアルゴムやトランクスゴム、ボタンホールゴム、オリタッチなどの、織ゴム、ゴムテープのことなら、また抗菌織ゴムや制菌織ゴムなどの特殊加工織ゴム等について、また、織ゴムの染色やプリント加工、リング加工などは、(有)津田産業に何でも気軽にご相談ください。
織ゴムの専門家が丁寧にお答えいたします。
お待ちしています。
幅や伸び、パワーだけでなく、カラーや用途・使い道を教えていただければ、お客様に最適の織ゴムをご提案いたします。
7ミリ幅~40ミリ幅までの細幅・普通幅織ゴム、50ミリ幅以上の広幅織ゴムまで何でも気軽にご相談ください。
織ゴム・ゴム紐の事で困り事等がある場合は、何でも気軽に質問・ご相談ください。
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この記事は、㈲津田産業直販部社員で、セミリタイアおじさんの越野勤が書きました。
越野勤(こしのつとむ)は、石川県かほく市にある1935年創業で88年の歴史のゴム紐製造販売の有限会社津田産業直販部(かほく支店)の営業部長・問合せ担当で、サイト運営者・著者・ゴム紐の権威、専門家・ゴムプロ:gomuproです。
年齢は66才です。(2024年現在)
1980年に信州大学繊維学部繊維工学科卒業で、大学時代の4年間は、糸や繊維、ゴム紐、織物・編物・製紐・染色・プリントの勉強をしました。広幅織物製造工場で、撚糸、整経、製織等。細幅織ゴム、編ゴム製造工場でカバーリング、生産、染色、品質管理、生産管理、在庫管理の作業等。製紐工場で製紐を学び、営業、インターネット販売をするなど、約55年間ずっと、繊維業界で企画・製造・販売・マーケティング(販促)の仕事を経験してきました。
現在、㈲津田産業直販部でゴム紐の企画、製造販売、マーケティングを担当しています。(約5年間)
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