「丸ゴム」とは何ですか?について説明します
丸ゴムとは、もっとも簡単な説明としては、切り口が丸断面のゴム紐をいいます。
天然ゴム糸などの弾性糸を芯にして8本、または16本などの糸を筒状に組んで作る丸断面のゴム紐です。(製紐タイプ)
丸ゴムは、大別すると、主なものに製紐タイプ、横巻タイプ、リリアンタイプがあります。
「丸ゴム」の読み方は?
丸ゴムの読み方は「まるごむ」です。
製造方法は天然ゴム糸やポリウレタン弾性糸を設定伸度まで引っ張った状態で、糸を組んだり、巻いたりします。
そのため丸ゴムの断面を見ると、ゴム糸(弾性糸)が組糸や巻糸に包まれた状態となっています。
「丸ゴム」は、天然ゴム糸やポリウレタン糸などの弾性糸を芯にして、その周りを製紐機で組糸を組んだり、カバーリング機でカバード糸を横巻きしたり、また、SCYを製紐機で組んで中空(筒状)の組ゴムを作ったり、ニードル織機(織りタイプ)や経編機(編みタイプ)で丸断面や楕円形、または筒状の断面のゴム紐を製作してできあがります。
丸ゴムの英語表記は?
繊維製品としての丸ゴムの英語表記は、特にありませんが、ゴム紐の中で丸断面のものなので、ゴム紐の英語表記と同じでも良いと思います。
ゴム紐(丸ゴム)は、「elastic cord」「elastic string」で良いと思います。
丸断面ということで、「with a circular cross section」と加えるとよいかもしれません。
「丸ゴム」の幅・サイズは?
丸ゴムの幅・サイズは、約0.5ミリ~約30ミリです。
丸ゴムで、よく売れている幅は、約1.2ミリ~4.5ミリ幅です。
5ミリ以上の幅の太い丸ゴムは、基本的に別注となります。
上の画像は、各種丸ゴムのサンプルの拡大画像です。
丸ゴムとゴム紐の関係
上の画像は、ゴム紐(ゴムひも)分類表です。
この中の④、⑤の水色の部分が丸ゴムです。
ゴム紐(ゴムひも)が一番の大集合です。
その中に丸ゴムが含まれます。
まとめて説明すると
ゴム紐(ゴムひも) ⊇ 丸ゴム となります。
これを分かりやすく集合の説明図で書くと
といった感じになります。
あとその他には、(糸で巻いたり包んだりすることをせずに)丸断面の天然ゴム糸のみといった丸ゴムもあります。
一般的な丸ゴムというのは、製紐機で生産する丸ゴムと、カバーリング機で生産する横巻ゴム(丸断面)がほとんどです。
製紐タイプの丸ゴムは、通常、8本または16本の糸(またはその倍数)を組んで、ゴム糸を包むように作られています。
カバーリングタイプの丸ゴムは、巻糸を螺旋状にスパイラルで2回巻いてゴム糸を包むように作られています。
そのため、カバーリングタイプの丸ゴムの場合、ハサミで切った場合、切り口から解れやすいのが特徴です。
丸ゴムの製造方法
上の動画は、製紐機で生産する丸ゴムの製造風景です。
もっとも一般的には「丸ゴム」と言えば、製紐機でゴム糸を芯にして組糸を組んだものを指します。
そのため、断面は(長さ方向と直角に)切断した時、円、または楕円、あるいは、中空の円または、中空の楕円の断面となります。
丸ゴムの太さとしては、一般的に直径が、約0.5ミリから約5ミリ幅くらいの物が多いですが、工業資材や産業資材の特殊用途として、5ミリ以上の直径のものもあります。
丸ゴムの用途・使い道
用途・使い道としては、ラッピングなどの包装資材や、マスクゴムなどに使用されることが多いです。
他には、ヘアーゴムや資材としての伸びが小さくて、パワーの大きいコードゴム。
容関係のエクステンション用の丸ゴム、工業資材としての超極太丸ゴム(直径約5ミリ~10ミリ、最大30ミリ幅のものもあり)もあります。
特殊用途としては、シューズの紐や靴紐に使用される場合もあります。
丸ゴムにもいろんな種類の丸ゴムがあります。
糸の素材も、ポリエステルだけでなく、レーヨン、ナイロン、ポリプロピレンなどと多彩です。
丸ゴムの端処理について
丸ゴムは、ハサミカットやヒートカットをする場合が多いです。
ハサミカットの場合は、切り口から少しずつ糸がほつれてきます。
熱可塑性の糸を使用した丸ゴムであれば、ヒートカットをして、(溶けた糸が固まることによって)ほつれ防止をすることができます。
ヒートカットの場合は、淡色の糸の場合、少し焦げ目が付きます。
また、結び加工をすれば、仮に、ほつれたとしても、結び目でほつれは止まります。
丸ゴムの種類について
エステル1本丸ゴム(ポリエステル/天然ゴム)
上の画像は、タグ用のエステル1本丸ゴムをハサミカット&合わせ結び加工をしたものです。
エステル1本丸ゴムは、その名の如く組糸(側糸)は、ポリエステル糸で、ゴム糸は、天然ゴム糸を1本使用しています。
もっともスタンダードな丸ゴムで、旅行会社様や航空会社様などから大量のご注文やお問合せをいただく商品です。
製造メーカーによって規格が違いますが、当社では、約1.2ミリ幅のものを販売しています。
お客様のご要望により、カセ巻、ボビン巻、ハサミカット、カット&結び、カット&結び&タグ通し等のいろんな加工をいたします。
カラー展開は生成色と黒色です。
㈲津田産業直販部では、エステル1本丸ゴムの他に、2本丸ゴム、3本丸ゴム、4本丸ゴム、5本丸ゴムなどの商品も取り扱っています。
カラーマスクゴム(組みゴムタイプ:丸断面)
カラーマスクゴム(組みゴムタイプ:丸断面)は、一般的に、ポリウレタン弾性糸やを芯にして、製紐機で、先染めのウーリーナイロン糸を組んで製作します。
組糸が、ほつれたり、バラけたりしません。
また、(ポリウレタン製のマスクゴムの場合、)天然ゴムのゴム臭さがありません。
ソフトなパワーでしっかりとマスクを締め付けてくれます。
ヘアーエクステンション用丸ゴム(ヘアーエクステ用)
ヘアーエクステンション用丸ゴムは、ポリウレタン弾性糸を芯にして、先染めのポリエステル糸を、ダブルカバーリングした横巻ゴム(DCY)です。
最近は、その他の用途として、印刷した紙のタグに通して、ラッピング用(包装資材用)に使われる場合が増えてきています。
PPコードゴム(ポリプロピレン16打丸)
PPコードゴムは、太めの天然ゴム糸を芯にして、原着カラー(染料煉りこみ)のポリプロピレン糸(PP)を、製紐機にて組み上げた丸ゴムです。
特長は、伸びが小さくてパワーの大きい丸ゴムです。
用途は、電車や観光バスの座席の後ろのネットの上部などによく使われます。
梱包資材用に使われる場合多いです。定番での太さは、3ミリ、4ミリで、カラー展開は、黒色の1色です。
青金ラメ丸ゴム、銀ラメ丸ゴム
青金ラメ丸ゴム、銀ラメ丸ゴムは、製紐機にて天然ゴム糸に、スリットして糸状にした(青金色や銀色の)ラメフィルムを組んで製作した丸ゴムです。
ラメフィルムは、ポリエステル等のフィルムにアルミニウムを真空蒸着してあるので、まるで、金属であるかのような(メタリックの)見た目と風合いです。用途としては、伸びが、約2.5倍と大きく、メタリックの風合いなので、一定長にカットして(飾り結び等に)結んでラッピング(包装資材)として使用されることが多いです。
また、印刷タグを通して、ジャムなどの瓶のふたの首部分に掛けたりもします。
レーヨンカラー丸ゴム
レーヨンカラー丸ゴムは、製紐機にて天然ゴム糸に、先染めしたレーヨン糸を組んで製作した丸ゴムです。
サイズは、約1ミリ幅で、カラー展開は、晒色と赤色です。
用途は、伸びが、約3.0倍と大きく、レーヨン糸の特徴である光沢があり、紅白のカラーなので、慶事の引き出物等用に、一定長にカットして(飾り結び等に)結んでラッピング(包装資材)として使用されることが多いです。
また、印刷タグを通して、ジャムなどの瓶のふたの首部分に掛けたりもします。
ポリエステルカラー丸ゴム(ラテカラー丸ゴム)
ポリエステルカラー丸ゴム(ラテカラー丸ゴム)は、先染めのポリエステル糸と天然ゴム糸を、組んでで製作した、最も一般的で、伸びのある、カラー展開が豊富な丸ゴムです。
サイズ展開は、約1.5ミリ幅で、用途は、一定長にカットして、結び加工をし、ラッピングゴム(包装資材用)等に用いられることが多いです。
カラー展開は、今のところ、生成、黒色の2色展開ですが、将来的には、赤、青、黄、緑色の4色も生産・在庫していく予定です。
(ロットが大きい場合は、別注にてお好みの色・サイズでの生産が可能です。ご相談ください。)
特徴としては、弾性糸に天然ゴム糸の太い角ゴム1本を使用しているので、ポリウレタン弾性糸使用の製品に比べると、素材コストも安価です。
そして、太いゴム糸なので、耐久性も良好です。
また、ポリウレタン弾性糸使用の製品の場合は、精練・熱仕上げという2工程が必要ですが、ラテカラー丸ゴムには、その必要がないので、相対的に安価な価格での提供が可能です。
(注)ラテカラー丸ゴムの「ラテ」とは、芯ゴム(弾性糸)にラテックス(latex・天然ゴム:本来の意味は、ゴムの木から出る樹液のことです)を使用していることを意味します。
ポリウレタン弾性糸を使用している場合は、ポリウレタンカラー丸ゴムという名称になります。
ソフトカラーゴム(ウーリー丸ゴム)
ソフトカラーゴムは、先染めの高捲縮のウーリーナイロン糸を使用した丸ゴムです。
そのため、表面はふわふわ感のある肌触りの良い風合いとなっています。
(ウーリーナイロン丸ゴムやウーリーゴムやウーリー丸ゴムと呼ばれることもあります)
ヘアーゴム(ヘアゴム)や、ヘアリングゴムなどの主に女性の髪止めの丸ゴムとして使用されます。
Mサイズ(約2.8ミリ幅)、LLサイズ(約4.5ミリ幅)にて販売いたします。
カラー展開は、全59色と豊富です。右下の、No.58~No.75の6色は蛍光色(ネオンカラー)です。
またパステルカラーもあります。
しましまゴム(カラー丸ゴム:DCYタイプ)
しましまゴム(カラー丸ゴム:カバーリングタイプ)は、先染めのポリエステル糸とポリウレタン弾性糸を使用した2色をらせん状に配色した、風合いが柔らかくて、とてもカラフルな丸ゴムです。
どちらかというと、包装用(ラッピング用)に用いられることが多いです。(包装資材などの産業資材用)
ウーリーナイロン丸ゴム
ウーリー丸ゴム(ウーリーナイロン丸ゴム)は、製紐機にて天然ゴム糸に、先染めした高捲縮性のウーリーナイロン糸を組んで製作した丸ゴムです。
そのため、丸ゴムの表面は、フワフワ感があります。
サイズは、約1.8ミリ、3.0ミリ、4.5ミリ幅の3サイズで、カラー展開は、約56色です。
用途としては、基本的に、1本ものの角断面の特殊な太い天然ゴム糸を使用しているので、伸びが、約3.0倍と大きく、高捲縮のウーリーナイロン糸の特徴であるフワフワ感があり、優しい肌触りで、黒色のシックなカラーなので、主に、ヘアーゴム(ヘアゴム)、ヘアーリングゴムとして使用されることが多いです。
太い天然ゴム糸を使用しているので、劣化しにくく、耐久性も良好です。
ハサミカットやヒートカットにも対応しています。
サスティナブルな丸ゴム(リサイクルエステル1本丸ゴム)
リサイクルエステル1本丸ゴムは、その名の如く組糸(側糸)は、リサイクルポリエステル糸100%で、ゴム糸は、天然ゴム糸を1本使用しています。
もっともスタンダードな丸ゴムで、旅行会社様や航空会社様などから大量のご注文やお問合せをいただく商品です。
リサイクルポリエステル100%と天然ゴム糸を使用することによりサスティナブルな丸ゴムとなっています。
当社では、約1.2ミリ幅のものを販売しています。
お客様のご要望により、カセ巻、ボビン巻、ハサミカット、カット&結び、カット&結び&タグ通し等のいろんな加工をいたします。
カラー展開は生成色です。
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この記事は、㈲津田産業直販部社員で、セミリタイアおじさんの越野勤が書きました。
越野勤(こしのつとむ)は、石川県かほく市にある1935年創業で88年の歴史のゴム紐製造販売の有限会社津田産業直販部(かほく支店)の営業部長・問合せ担当で、サイト運営者・著者・ゴム紐の権威、専門家・ゴムプロ:gomuproです。
年齢は66才です。(2024年現在)
1980年に信州大学繊維学部繊維工学科卒業で、大学時代の4年間は、糸や繊維、ゴム紐、織物・編物・製紐・染色・プリントの勉強をしました。広幅織物製造工場で、撚糸、整経、製織等。細幅織ゴム、編ゴム製造工場でカバーリング、生産、染色、品質管理、生産管理、在庫管理の作業等。製紐工場で製紐を学び、営業、インターネット販売をするなど、約55年間ずっと、繊維業界で企画・製造・販売・マーケティング(販促)の仕事を経験してきました。
現在、㈲津田産業直販部でゴム紐の企画、製造販売、マーケティングを担当しています。(約5年間)
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