ナイロン繊維(nylon fiber)についてゴム紐の専門家が説明します

ナイロン繊維とは

ナイロンnylon)は、1935年アメリカのデュポン社の研究員ウォーレス・カローザスによって開発されました。

世界初の合成繊維でした。
当時は、「石炭と空気と水から作られた、蜘蛛の糸より細く、絹よりも美しく、鋼鉄よりも強い」と言われました。

(現在は石油から作られます。)
ナイロン(NY)とは、アミド結合( -CO-NH- )によって長く連続した鎖状高分子を紡糸して繊維化した「ポリアミド系」合成繊維の総称です。

ナイロンには、ナイロン4、ナイロン6、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン46、ナイロン66、ナイロン610等(数字は炭素原糸の数を指します)、いろいろな化学組成成分のものがありますが、衣料用として量産されているのは、”ナイロン66”(融点約265℃)と”ナイロン6”(融点約225℃)です。

アメリカでは、主に”ナイロン66”が生産されているが、日本では”ナイロン6”が生産されています。

(どちらも比重1.14で、性質は似ています)
ナイロン糸製法は、”ナイロン6”は、εーカプロラクタムの開環重合、”ナイロン66”は、アジピン酸とヘキサメチレンジアミンの重合によって作られます。

これらの数字は、合成原料の炭素原子の数に由来します。

ナイロン6、ナイロン66の化学式は?

ナイロン6の化学式は、[ C6H11NO ]n となります。

ナイロン66の化学式は、[ C12H22N2O2 ]n となります。

ナイロン6、ナイロン66の構造式は?

下の2画像は、「プラスチックのはてな」のサイトより引用しました。

ナイロン6の構造式

上の画像は、ナイロン6の構造を分かりやすく表したものです。

ナイロン6 の構造式は、  [ CO −(CH2)5 −NH ]n

上の画像は、ナイロン66の構造を分かりやすく表したものです。

ナイロン66 の構造式は、  [ CO −(CH2)4 −CO −NH −(CH2)6 −NH ]n

となります。

ナイロン繊維の英語表記は?

ナイロン繊維の英語表記は、nyronです。

ナイロン繊維の英語での略称・略語は、PAです。(Polyamide:ポリアミドという意味です)

ナイロンの語源・意味は?

ナイロン語源は、当初、ストッキングを始めとする衣料品に用いられ、「伝線(run)しないストッキング用の繊維」を意味した「No-run」に由来して、「ナイロンnylon)」という名が付けられました。

また、暗にnil(虚無)の意を込めてこの繊維を「ナイロンnylon)」と命名した、と『ナイロンの発見』には書かれています。

ナイロン繊維の比重、水分率は?

比重:1.14

水分率:4.5%

ナイロン繊維の融点は?

ナイロン66   約265℃

ナイロン6    約225℃

ナイロン繊維の特徴

引張強さ、耐屈強性に優れている。

耐摩耗性がよい。

汚れが落ちやすく速乾性がある。

油類、カビ、細菌、酸・アルカリ、海水にも強い。

弾力性に富みシワになりにくい。(ポリエステルに比べると柔らかい風合いです。)

染色性に優れている。

耐熱性が弱い。(約180℃で溶け始めます。)

(熱可塑性がある⇒熱セットをして反対方向に撚りをかけてウーリーナイロン糸をつくります。)

紫外線を浴びると黄変しやすい。

少し吸湿性がある。(ポリエステルやポリプロピレンに比べると)

ナイロン繊維の用途

衣料用(スキーウエア等のスポーツウエア・カジュアルウエア・靴下・パンティーストッキング・ランジェリー、婦人肌着・水着・雨衣・芯地・裏地)

産業資材(カーペット等のインテリア・カーシート・タイヤコード・エアバッグ・コンピューターリボン・ホース・網・釣り糸・工業用縫糸等)

スポーツバッグ等のかばん用、平ゴム(コールゴム)・丸ゴム・組ひも・平ゴムベルト、ナイロンサテンテープ

マルチフィラメント糸として使用される場合がほとんどですが、モノフィラメント糸としてテグス糸などに使用される場合があります

マスク用の不織布(融点が低いので表面生地に使用されます)

マスクゴム(融点が低いので表面生地に使用されます)

ナイロン繊維について生成AIに聞いてみました。

ナイロン繊維は、合成繊維の一種であり、ポリアミドという高分子化合物から作られます。

ナイロンは、非常に強靭で耐久性があり、様々な用途に広く使用されています。

ナイロン繊維は、1930年代にドイツの化学者ウォーレス・カロザースによって最初に開発されました。

ナイロンは、合成された最初の商業化学繊維であり、当初はストッキングや婦人服などの衣料品に使用されました。

その後、その特性のために他の用途にも拡大しました。

ナイロン繊維の主な特徴は次のとおりです:

  1. 強度と耐久性: ナイロンは、非常に強靭で耐久性があります。このため、衣料品、バッグ、タープ、テント、靴、ロープなどの製品に広く使用されています。
  2. 弾力性: ナイロンは、伸縮性があり、形状回復性が高いため、ストレッチ性の要求がある衣料品やスポーツ用品にも適しています。
  3. 耐摩耗性: ナイロンは、耐摩耗性が高いため、長期間の使用にも耐えることができます。
  4. 耐化学薬品性: ナイロンは、一般的な溶剤や化学薬品に対して比較的耐性があります。
  5. 吸湿性: ナイロンは、湿気を吸収しやすく、速乾性も持っています。このため、水着やスポーツウェアなどの衣料品によく使用されます。
  6. 容易な染色性: ナイロンは、染色が容易で、鮮やかな色彩を実現することができます。

これらの特性により、ナイロン繊維は、衣料品、家庭用品、産業製品など、さまざまな分野で幅広く利用されています。

と、分かりやすく説明し教えてくれました。

まとめ:ナイロン繊維の種類とその特徴について

ナイロン樹脂には、原料の組み合わせにより、様々な種類がありますが、衣服用のナイロン繊維には、ナイロン6ナイロン66の2種類があります。

特徴としては、ナイロン66は耐熱性(融点約265℃)に優れ、ナイロン6は、染色性とコスト的に有利です。

日本で最も生産量が多いのは、ナイロン6と言われています。

ポリアミドとナイロンの関係は?

ポリアミドPA)とは、アミド結合によってモノマーが連なった直鎖状高分子の総称です。

ポリアミドは、脂肪族骨格を含むポリアミドナイロンと総称し、芳香族骨格のみで構成されるポリアミドは、アラミドaramid)と総称されます。

集合の式で表示すると、

ポリアミド ⊇ ナイロン

ポリアミド ⊇ アラミド

となります。

アミド結合とは?

アミド結合

上の画像は、アミド結合(-CONH-)の構造模式図です。

アミド結合(-CONH-)とは、アミノ基とカルボキシル基が脱水縮合してできた化学結合です。

有機分子を形成する上で非常に重要な結合の一つで、ペプチドやタンパク質などの生体分子を構成するアミノ酸をつないでいる構造です。

アミド結合の英語表記は?

アミド結合の英語表記は、amide bond です。

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    この記事は、㈲津田産業直販部社員で、セミリタイアおじさんの越野勤が書きました。