アクリル繊維(acrylic fiber)について説明をします

アクリル繊維とは?について説明します

アクリル繊維は、アクリロニトリルを主原料とした繊維です。

アクリル繊維は、ポリエステル、ナイロンとともに、三大合成繊維と呼ばれています。

アクリル繊維」は、アクリロニトリルの割合が85%以上のものです。

アクリル系繊維」は、アクリロニトリルの割合が35~84%までのものです。

アクリル系繊維」では、残りのものに塩化ビニル等を含むものがあります。

この塩化ビニル等を含ませることで難燃性が上がるためカーテンに使用されることもあります。

アクリル繊維の製法は?

アクリル繊維の原料は、アクリロニトリルで、石油や天然ガスから作られたプロピレンに、アンモニアと酸素を合成させて作られます。

アクリロニトリルと共重合体モノマーを重合してポリアクリロニトリルを作り、それを溶媒で溶かして粘性のある液体にします。

凝固液の中に向けて繊維状に押し出して、湿式紡糸で作られます。

アクリル繊維の断面は?

アクリル繊維断面は、ほとんど円形で、繊維の太さによって多少異なります。

繊維軸方向に、一本のくさび状の凹みが見られるものや馬蹄形のものもあります。(合成繊維は口金の形状で断面の加工が可能です。

「アクリル系繊維」は、「モダクリル繊維」へと表示が変更されました

家庭用品品質表示法の指定用語改正によって、2022年より「アクリル系繊維」は、「モダクリル繊維modacrylic fiber)」へと表示が変更になりました。

モダクリル繊維は、塩化ビニル塩化ビニリデンが共重合されているため難燃性にすぐれており、難燃製品(防炎布、毛布、カーペット、カーテン等)やかつらなどに使われています。

モダクリル繊維の特徴は、柔軟性と、また耐薬品性や耐溶剤性があることです。

アクリル繊維の歴史

1950年に、デュポン社が初めて工業生産を開始しました。

アクリルは、ポリエステルナイロンと共に3大合成繊維と呼ばれており、中でもウールに似た性質を持たせることが出来るため、セーター、毛布などで利用される繊維です。

アクリル繊維の物性は?

アクリルは、比重が1.14~1.17と軽い繊維です。

ふんわりと柔らかく、温かな肌触りは合成繊維の中で一番ウール(羊毛)に似た風合い・肌触りを持っています。

この「ふんわり」とした感じを『嵩高性かさだかせい)」とか『バルキー性」と呼んでいます。

アクリル融点は、約160℃です。

アクリルは、とある工夫で、ウール(羊毛糸)に近づけています。

それを理解するカギが、バルキー糸嵩高加工糸)です。

収縮繊維と収縮しないアクリル繊維を混紡した後、熱処理で収縮繊維を収縮させることで糸の中に多くの空気を含むように加工したのがバルキー糸と言います。

つまり、嵩高性(かさだかせい)をもたせるように加工した糸です。

アクリルは、短繊維(ステープルファイバー)に加工して毛布や組紐などに使われることが多いです。

アクリル繊維の化学式は?

アクリル繊維化学式は、 [ C3H3N ]n です。

アクリル繊維の構造式は?

アクリル繊維構造式は、 [ CH2=CH-CN ]n です。

アクリル繊維の構造式

上の画像は、アクリル繊維構造式です。(wikibooksのサイトより引用しました)

アクリル繊維の読み方は?

アクリル繊維の読み方は、「あくりるせんい」です。

アクリル繊維の英語表記は?

アクリル繊維の英語表記は、acrylic fiberです。

アクリル織物アクリル生地の英語表記は、acrylic fabricです。

アクリル繊維の略称・略語は、PANです。(polyacrylonitrile:ポリアクリロニトリル)

アクリル繊維の比重、水分率は?

比重:1.14~1.17

水分率:1.2~2.0%

アクリル繊維の特徴

強度が強い。(ウールよりも強く、摩擦や引張りに対しても耐久性があります)
酸やアルカリなどの薬品に強く、太陽光による劣化や雨水など対する耐候性に優れている。
耐光性が非常に良い。
カチオン染料による染色性に優れ、発色性が非常に良く好みの色に染められる。
染色堅牢度が非常に良い。
繊維自体の抵抗力が強い。(薬品に強く、カビや虫害を受けない)
熱可塑性がある。(熱セットすることで、伸び縮みや型崩れ、ゆがみを避けることができます)
吸湿性が低い。(水に濡れても乾きやすい)
ウールよりも軽くて、かさ高い風合いがある
保温性がありふっくら暖かである。
羊毛と同様に弾性回復率がよく、シワになりにくい。
ピリング(毛玉)が発生しやすい。

アクリル繊維の用途

ジャージ、セーター、靴下などのニット製品・服地
毛布、ぬいぐるみ玩具等
カーテン・カーペット
ヘアーピースなどの洋風かつら
組ひも類(アクリルカラーコード・アクリルベルト

(注:参考)嵩高性(バルキー性)とは?

嵩高とは、分量、容積、数などが大きい、 かさばっていることを意味します。

「かさばるさま」を表します。

嵩高性バルキー性)とは、密度が小さく、重量の割には、体積が大きい様や性質を言います。

ふわふわ感があり手触りが柔らかいです。

空気を多く含んでいるので保温性が良くなります。

嵩高性の読み方は?

嵩高性の読み方は、「かさだかせい」です。

バルキー性の英語表記は?

バルキー性の英語表記は、「bulkiness」です。

 

(注:参考)3大合成繊維とは?

3大合成繊維とは、ポリエステルアクリルナイロンのことを言います。

これらの合成繊維は、石油や天然ガスを原料として、ほぼ同じような工程で作られています。

3大合成繊維は、強度が高く、カビや湿気に強く、虫食いが少なく、耐薬品性に優れています。

一方で、帯電しやすく、吸水性が低い、毛玉ができやすいという特徴があります。

日本では、ポリエステルの生産量が一番多くて、アクリルナイロンと続き、この3大合成繊維が合成繊維の生産量全体の約90パーセントを占めています。

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    この記事は、㈲津田産業直販部社員で、セミリタイアおじさんの越野勤が書きました。