ゴム紐(平ゴム)の熱収縮率(寸法変化率)等について説明します。

  1. 工業用洗濯や熱プレス仕上げ、蒸気セット、アイロン掛けによる熱収縮、洗濯収縮等で質問や相談が届きます。
  2. 熱収縮率(ねつしゅうしゅくりつ)とは何ですか?
  3. 洗濯収縮率とは?
  4. ドライクリーニング収縮率とは?
  5. 最近は、収縮率と言わず、寸法変化率(すんぽうへんかりつ)と言います。
  6. 平ゴムの熱収縮率を試験する時は、プレス寸法変化率の試験をします。
    1. H-1法(乾熱加圧法)の試験方法
    2. H-3法(蒸熱加圧法)の試験方法
    3. 同じ温度で試験した場合、(一般的に)H-3法での寸法変化率の方が大きい数字となります。
  7. 熱仕上げをしていない平ゴムは、大きく縮みます。
    1. ゴム紐の熱収縮率を良くするためには、熱仕上げの温度を170℃くらい(ポリエステル/ポリウレタンの場合)に上げることと、テンションを軽くすることが重要です。
  8. 平ゴムの耐久性などの品質に最も重要な要因は?
  9. 80℃以上の高温に長時間(約10分以上)晒される場合は、ポリウレタン使用の平ゴムを選定しましょう。
  10. ポリウレタン使用の平ゴムはミシンの針があたってもゴム糸切れを起こしません。
  11. ゴム紐の事で困り事、悩み等がある場合は、何でも気軽に質問・ご相談ください。
  12. 津田産業は全国シェアNo.1の「石川県かほく市」の高品質・高耐久性のゴム紐をメーカー直販にてお届けします
  13. ㈲津田産業の創業88年の歴史がお客様への信頼の証拠です
  14. 津田産業はゴムひもの専門店を目指します
  15. お問合せはこちらから

工業用洗濯や熱プレス仕上げ、蒸気セット、アイロン掛けによる熱収縮、洗濯収縮等で質問や相談が届きます。

最近のお問合せで多いのは、ユニフォームや事務服、リネンなどを工業用洗濯を数回すると平ゴム収縮したり、伸び切ったり、波打ってヨレヨレになるというようなお話が多く届きます。

どのような平ゴムを選んだら良いですか?というお話も多いです。

熱収縮率(ねつしゅうしゅくりつ)とは何ですか?

平ゴムをアイロン掛けしたり、スチームを掛けると時には縮んでしまう場合があります。

例として、平ゴム(24時間応力を掛けずに放反したもの)に、マジック等のペンで10cm(100ミリ)の印間長で印を付けます。

織ゴムに印間長のしるし

その平ゴムに、中温や高温に設定したアイロンで数分間押し当てて加熱します。(または、高温のスチームを数分間当てます。)

その後、長さを測定します。

仮に、その長さが、97ミリだったとします。(3ミリ縮んだ)

熱収縮率は、(100-97)/ 100 = 0.03

となり、3.0%の収縮率だとなります。

洗濯収縮率とは?

水洗い洗濯で収縮する場合は、その縮む割合を洗濯収縮率(せんたくしゅうしゅくりつ)といいます。

ドライクリーニング収縮率とは?

ドライクリーニング収縮率とは、織物や編物をウォッシュシリンダ形洗濯試験機にてドライクリーニングし、脱液、乾燥した後の寸法の変化を百分率で示したものです。

最近は、収縮率と言わず、寸法変化率(すんぽうへんかりつ)と言います。

生地や平ゴムが、洗濯や熱やスチーム(蒸気)等の影響で長さが変化することがあります。

収縮したり、時には、逆に長くなることもあります。

その割合を寸法変化率(すんぽうへんかりつ)と言います。

単位は、%(パーセント)で表します。

プラス(+)の数値は元の長さより伸びた割合、マイナス(-)の数値は元の長さより縮んだ割合になります。

平ゴムの熱収縮率を試験する時は、プレス寸法変化率の試験をします。

ゴム紐業界で、熱収縮率を測定するときは、平板プレス機等を使用するプレス寸法変化率(JIS L 1096 H法)の試験をします。

H-1法(乾熱加圧法)と、H-3法(烝熱加圧法)の2つを用います。

H-1法(乾熱加圧法)の試験方法

  1. 約250mmの試験片を採取し、200mmの標点をよこ方向に2か所付けます。
  2. 標点を付けた試験片をプレス機の下ごてに置きます。
  3. 繊維の素材に応じた温度に設定した上ごてによって、39kPaで20秒間プレスします。
  4. 上ごてを上げ、20秒間下ごてのバキュームを行います。
  5. 調湿後、標点の長さを測定し、下式にて寸法変化率を算出します。
    寸法変化率(%)={(処理後の長さ(mm)ー処理前の長さ(mm))/処理前の長さ(mm)}×100

H-3法(蒸熱加圧法)の試験方法

  1. 約250mmの試験片を採取し、200mmの標点をよこ方向に2か所付けます。
  2. 標点を付けた試験片をプレス機の下ごてに置きます。
  3. 上ごてを試験片の20mm上まで降ろし、上ごてから490kPaの蒸気を20秒間ふかします。
  4. ふかした後、続いて繊維の素材に応じた温度に設定した上ごてによって、39kPaで20秒間プレスします。
  5. 上ごてを上げ、20秒間下ごてのバキュームを行います。
  6. 調湿後、標点の長さを測定し、下式にて寸法変化率を算出します。
    寸法変化率(%)={(処理後の長さ(mm)-処理前の長さ(mm))/処理前の長さ(mm)}×100

補足
上ごての素材別設定温度(H-1法/ H-3法に適用)

  • 180℃:綿、麻
  • 160℃:毛、ポリノジック、レーヨン、キュプラ
  • 140℃:ポリエステル、ビニロン
  • 120℃:絹、アセテート、トリアセテート、ナイロン、アクリル
  • 100℃:モダクリル、ポリウレタン、ポリ乳酸 など

注)繊維が混用されている場合は、温度が低いものを選択します。

同じ温度で試験した場合、(一般的に)H-3法での寸法変化率の方が大きい数字となります。

ゴム紐業界の人は、H-1法を乾熱試験、H-3法を湿熱試験と言います。

熱仕上げをしていない平ゴムは、大きく縮みます。

平ゴムの中で、普通の織ゴム編ゴムは、基本的に、樹脂加工をしたり、熱仕上げをしているので、大きく縮むことはありません。(1度熱履歴があるからです)

但し、天然ゴム使用のコールゴム(約3ミリ~12ミリ)の場合、熱仕上げ加工をしない場合がほとんどなので、ドライヤーやアイロンなどの加熱で、最大で15%程度縮む場合があります。

ポリウレタン使用のコールゴムは、弾性糸のスリップインを防ぐために(最低でも約140℃程度でテンションを掛けず(引っ張らず)に)熱仕上げをしています。

ゴム紐の熱収縮率を良くするためには、熱仕上げの温度を170℃くらい(ポリエステル/ポリウレタンの場合)に上げることと、テンションを軽くすることが重要です。

これにより、少しだけですが、ゴム紐の全伸長が大きくなり、厚みが出ます。

平ゴムの耐久性などの品質に最も重要な要因は?

平ゴムの耐久性などの品質に重要なのは、伸びが大きいこと(2.5倍以上)とゴムの入り率が大きいことで、寸法変化率は、それほど重要な要因ではありません。

長年使用しても、着用感が良くて、劣化しにくい。。

当社は、そういう平ゴムの製造販売を目指しています。

80℃以上の高温に長時間(約10分以上)晒される場合は、ポリウレタン使用の平ゴムを選定しましょう。

天然ゴム糸は、80℃以上の環境で劣化してしまいます。

ポリウレタン使用の平ゴムはミシンの針があたってもゴム糸切れを起こしません。

ポリウレタン弾性糸は、1本の糸が、約110本の繊維から出来ています。

仮にミシンの針が当たっても、天然ゴム糸のように切れやすくなったりしません。

ゴム紐の事で困り事、悩み等がある場合は、何でも気軽に質問・ご相談ください。

ゴム紐の事で困り事等がある場合は、何でも気軽に質問・ご相談ください。

できる限り最大限の努力をします。

日本製国産)の寸法変化率の良い平ゴムのことなら、(有)津田産業直販部に何でも気軽にご相談ください。

お待ちしています。

〒929-1171
石川県かほく市木津ハ64番地4
有限会社津田産業直販部(かほく支店)(屋号 TSUDATEX
TEL:050-3578-8098
FAX:076-285-0141

お急ぎの場合やとにかく質問したい、聞いてみたいという場合は、こちらの携帯電話へお電話ください。

心よりお待ちしています。
HP:090-1637-9983

担当:越野 勤ゴム紐の権威、専門家ゴム紐の先生ゴムプロgomupro

MAIL:tsuda@tsudasangyou.com

越野勤

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    この記事は、㈲津田産業直販部社員で、セミリタイアおじさんの越野勤が書きました。